妊 娠
〜ごめんなさい…〜



よしと出会って5ヶ月くらいの頃。

1日…2日…3日…1週間待っても
生理が来ない。
おかしい…。
予定より早くなる事はあっても
遅れることは滅多になかった。

なのに、来ない。

よしには言いにくくて、
自分で薬局に行って“妊娠検査薬”を買って
調べてみた。

妊娠してる…。

それから1週間後、よしに話した。
もう一度調べてみようってことになって、
一緒に薬局に行って、また“妊娠検査薬”を買って
家に帰ってすぐ調べてみた。

やっぱり妊娠してた…。


「どうしたい?」

「産みたいけど…
無理だよね…」

「今は経済的にもキビシイし…
今回は…」

「もうええよ。それ以上言わないで。
今は何を言われても言い訳にしか聞こえないから」

「うん…。ゴメン…」



1人で産もうとも考えたけど、
現実的に考えると
私には無理だと思った…。


それから病院に行って、中絶の日を決めた。

中絶の日、よしは病院までついてきてくれた。

「ゴメン。本当にゴメン」


中絶・・・
赤ちゃんを殺した…。

1時間くらい病院で休んで、
よしに家まで送ってもらった。
私を抱えるようにして、家の中まで連れてきてくれた。

「かっこ悪いな…」
「ゴメン…」
「謝らんでよ…
ほんと僕かっこ悪いな…」
「ううん」
「本当にゴメン」

うっすら涙を浮かべながら言って、
よしは仕事に行った。

ううん、違う。
よしは、私を見るのが辛くて逃げただけ。

よしが帰った後、私は少し寝た。
数時間後に起きて、よしに電話をしたら、
スロット中だった…。



この日の事は一生忘れない。
忘れちゃいけない。
同じ過ちを繰り返さないために…。


私のお腹の中に
ほんの少しの間でもいた赤ちゃん、
本当にごめんなさい。。。





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